子宮筋腫
子宮にできる良性の腫瘍である。20代~50代の性成熟期に発症します。悪性化はまずありません。閉経後はエストロゲン(女性ホルモン)の分泌低下にともなって縮小していきます。小さいものを含めると性成熟期の女性の約三分の一にみられます。無症状のものはよほど大きいものでなければ、必ずしも手術の適応にはなりません。

症状
①過多月経→貧血
②下腹部痛・月経痛
③腰痛
④不正出血
治療方法
①手術療法(当院では行っておりません)
開腹手術 |
患部が広範囲にわたっている場合や組織の癒着がひどい場合などに選択される手術です。 |
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腹腔鏡手術 |
筋腫核出術:腹腔鏡を使って筋腫のみ取り出します。 |
膣式手術 |
膣から手術を行います。 |
②保存的療法
薬物治療(ホルモン療法) |
縮小させる治療。月経を一時とめる為、貧血治療にもよいが完治はしません。 |
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漢方治療 |
症状をとる助けにはなりますが、治療効果は確かではありません。 |
対症治療、経過観察 |
貧血、月経痛に対しての治療を行います。筋腫に対しては経過をみるのみとなります。 |
非観血縮小治療 (自費・適応限定) |
集中超音波治療:筋腫に特殊な周波数の超音波をあてて縮小させます。 |
治療方針
●貧血のつよいもの、大きくて他の臓器に圧迫症状などをおこす場合、
増大スピードが早い場合は手術適応となります。
● 閉経前の場合や、症状があってもすぐ手術できないものは薬物療法を優先します。