朝は好天、槍ヶ岳の槍の下まで5時に山小屋を出て行き、5時半のご来光をカメラに収めました。
西鎌尾根というすこし危ないところがあるルートを選択。
今日はスタートしてから一緒に絡ませてもらえそうな人には出会えません。
ほとんどの人が槍ヶ岳を目指してきているので、登ればもう満足なのでただ単に降りる楽なルートで帰るからです。
私は下山を翌日にして本日泊まるところはしっかりまだ山にいるという感じにしたかったので、
そこからさらに稜線歩きして今日も一日歩き続けることを選びました。
双六小屋、もしくはその1時間半先の鏡平山荘を目指すことにします。
午前中はまだ雲も多くないので、風は強いものの寒さはそうでもないのですが、難所もあり、鎖で懸垂したりしながら、全く誰もいない一人ぼっちは何かあったら誰にも気づいてもらえない・・ああこうやって遭難になるのかなあなんて思いながら進みます。
山にありがちな目印、標柱などもほとんどないルート。30分に1回くらい前からくる人に会うとホッとする。
聞こえるのは風と鳥の声だけ、360度みわたせる北アルプスの稜線の上で周りを見ても本当に人がいません。
孤独孤独!!道迷いしないようしっかり道を選びながら行きます。
自由を選んで一人で登っているのになにをいうか・・と思いますがやっぱり山友と一緒の方がいいなあとつくづく思います。
このルートは事前に調べていなかったがなんとたくさんのアップダウンがある稜線。
目の前に超えないといけない山が次々にやってきて、目的の小屋はどこなのかわからなくなります……ともかくたまに来る人とたまにある標柱で目的地に近づいていることを確認しながら、少しずつ進むしかありません。
出発して5時間!やっと双六小屋が見えてきました。
しかし見えてから着くまでがまた長い。
さらに30分かかりました。
11時半、双六山荘到着。
昼休憩中のおじさんと、本日はここに泊まって明日笠ヶ岳を目指すおじさんとお昼ごはんを一緒にして、
やはり鏡平まで行くことに決定。
本日下山するおにいさんと途中までご一緒させていただきました。
このお兄さんもソロでやはり足が速い。
3日間歩き続けて58歳目前の私にはキツイ!優しいお兄さんはゆっくり合わせてくれて1時間10分ほどおしゃべりしながら歩き、鏡平山荘に到着
この時はもうかなり空が泣き始めていて、ぽろぽろ雨粒が当たり始めていました。
ああよかった、ちょうどいい行程で途中まで下山できたという思いです。
これだったら明日雨でも下のバス乗り場(新穂高温泉)まで4時間もかかりません。
お兄さんとお別れして、宿に本日の宿泊受付し部屋に入ります。
すでに2人の若者が部屋で着替えをしていました。
私は雨がひどくならないうちに、槍ヶ岳の姿がうつることで有名な鏡池に立ち写真に収めます。
このあたりは今紅葉が6・7割で美しく、景色は楽しめる場所です。
15時を過ぎると雨が強くなって気温も下がってきたため、行程を短くしてこの山荘に今日泊まる人が山小屋に吸い込まれていきます。
今日の晩御飯は何かなあと、散歩したり部屋に行ったりして過ごす。
夕食は17時から。
今日のメニューはコロッケ、空揚げ、ピーマンとさやえんどうの胡麻和え、カットキャベツ、ひじきの煮物、お味噌汁という通常の山小屋ご飯。
でもとても美味しくいただきました。
ここでも食堂片付け後BARになると聞き、食事の時は焼酎のお湯割りにしておきます。
そして食事でご一緒したソロの男性と女性と3人で消灯9時前までBARタイムを過ごす贅沢。
ここもアルコールの種類が多く、バーボンの水割り(山小屋のおじさんがダブルくらい濃いよと)とミックスナッツ、おすその柿ピーでいろんな山旅の話をして盛り上がりました。
消灯前に部屋に行くともうほとんどの皆さんがお休みの状態なので私もそっと布団へもぐりこみます。
さあ明日はもう本当の下山、雨が激しくなければなあと思いながら眠りに着きました。
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