カウンセリングによって、治療の方法を話し合いながら、その方に合った治療方法を選択します。ホルモン治療、漢方治療などが主ですが、保険適用によるプラセンタ治療も行なっています。この時期に見られる高脂血症や骨粗しょう症などの疾患や精神症状も同時に治療します。更年期を心身両面から考えて、これから迎える老年期に備えます。
治療法
女性ホルモンの低下によりあらわれるさまざまな症状を改善させます。天然型エストロゲンを使用し低リスクで治療します。
ホルモン療法
更年期障害は、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な低下によっておこります。これによって、出現する症状に即効性のある治療としてホルモン療法を行います。
ホルモン療法は、簡単なようですが、個人の体や年齢に応じて、血液中のエストロゲン濃度や子宮・乳房などの検診、血液なども細かく見ながらコントロールすることが必要です。
マスコミなどで偏った報道がなされホルモン=がんのようなイメージをもたれている方がいらっしゃいますが、正しい情報は当院でおたずね下さい。
方法
天然型のホルモン剤を使用します。2週間から1ヶ月で効果がでます。 半年以上の使用の場合、エストロゲン補充だけでなく、黄体ホルモンも併用することで子宮体癌の発生率を無治療の方よりも減少させます。
メリット
女性ホルモンが不足することで、骨粗しょう症、代謝低下による肥満傾向、高脂血症、性欲低下、性交痛、気分の落ち込みがおこってきます。また、内蔵や皮膚の老化を促進します。それらを予防して健康な若さの保った体にしてくれます。
デメリット
治療が長期に及ぶと0.04%乳がんの増加があると言われていますが、5年以内では全く問題ありません。
漢方
その方の体質に応じて医師が選択して、投薬を行います。
プラセンタ注射
週に2、3回の注射が有効とされています。
Q&A
ホルモン療法をうけていますが、どうしてもガンに対して恐怖があります。大丈夫でしょうか?
乳ガンのリスクは長期(4,5年以上)のホルモン治療でごく微妙にあがります。データ的には1万人中4人の増加です。当院は天然E2を使った治療をするので、乳ガン発生リスクはほぼありません。乳ガンのリスクをあげるものは、未出産婦、遺伝、肥満、タバコがよく関連し、いたずらに怖がるのは情報のかたよった理解です。老化、成人病を予防し、女性のQOLをあげるメリットもあるので、安全に必要な期間をきめた治療を主治医と十分話しましょう。
45歳で、もう閉経してしまっているようで、ホルモンの補充をすすめられています。なんとなく気が進まないのですが・・・
最近は若年でもダイエットでエストロゲン分泌がない無月経の人も増えていますが、50歳くらいまでは女性ホルモンはないといけない「必須」のホルモンです。45歳で老化してしまうことは骨粗鬆症・動脈硬化など老後の人生のQOLを低下させるよくないことです。平均的な女性がみな女性ホルモンがある時期に補充することはメリットすらあれガンリスクの上昇などはまったくありません。
ホルモン療法ではなく漢方での治療は可能ですか?
漢方には冷えやほてり・のぼせなどに効果があるものもあり処方いたしますが、作用はマイルドで効果はホルモン剤とは比べものにならないでしょう。症状に応じて適切な治療を医師と共に選択しましょう。